リハビリテーション科学のDXPR用1分動画
本講座では、データサイエンスの手法が、
リハビリテーション分野でどのように活用されるのか、
豊富な事例を交えて解説を行うことで、当該分野に興味を持つ学生、
または、すでに業務としている技術者にとって有益な知識を提供することを目指す。
第1回 機器による計測・評価
※別途会員登録が必要です
- 内容
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さまざまな機器を用いたデータ収集の方法とデータの分析方法、そこから読み取る事柄を講義し、この分野におけるデータの有効活用のための知識と技術を得られることを目指す。 最初に、呼吸リハビリテーションについて解説する。ここでは、肺機能を評価するためのスパイロメータと呼ばれる機器による観察と評価について解説する。次に、姿勢制御のメカニズムを解説した後、重心動揺計やモーションキャプチャーシステムを導入して姿勢バランスを評価する事例を紹介する。最後に発話運動と構音障害のリハビリテーションについて触れ、発話の特徴を評価するために、音声解析ソフトを用いた音響学的な音声解析を行う例を紹介する。
第2回 人間による計測・評価
- 内容
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医療者やセラピストなどリハビリテーションに携わる”人間”によるデータ収集や分析がテーマである。人間の経験知に基づく計測・評価をいかにデータサイエンスに結びつけ、実践に活かしていくかを考える。 最初に失語症における検査を数値化することで言語機能を把握する事例を紹介する。次に認知症を事例として取り挙げ、認知機能を検査するための音声対話AIエージェント・システム AIKoを紹介する。最後に音楽療法について解説する。音楽療法の効果を定量的に評価する指標にFIM(Functional independence measure)がある。これによって観測された評価結果を主成分分析すると、精神面、および身体面、それぞれの自立の度合いを評価できる。このような分析結果を得ることで、リハビリテーションの計画を立てることが可能となる。また、データを時系列でとることで、セラピストの介入による効果の推移を知ることもできる。
第3回 課題と将来の方向性
- 内容
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リハビリテーション科学におけるデータサイエンス活用の現状での課題と、将来の方向性・可能性について考える。 リハビリテーションでは、対象となる方の医学的情報とともに検査を行うことでリハビリ上の問題点を抽出し、機能回復に向けた訓練の立案実施を行っている。 本講義では,最初に、失語症の言語リハビリテーションの効果を知るために使われている脳機能計測の研究を紹介する。次に、近年リラクゼーションの効果があるとして、関心が高まっていアロマ療法について触れる。ある施術や訓練の効果に対する信頼性は、エビデンスレベルによってレベル分けされる。アロマに関する研究は多いが、エビデンスレベルを高めることが課題である。最後に医療現場で、臨床研究により明らかにされたエビデンスレベルの低い成果を、どのように治療に活用していくのかを考え、医療・リハビリテーションではSOAPという形式の診療記録が残されている。これらのデータを用いるデータサイエンスあるいはAIへの期待について解説する。
- 初学者でも分かりやすい内容です
- 一部に専門性のある内容を含みます
- 専門性の高い内容です
- コマ数
- 全 3 コマ(1コマ45分程度)
コマ数 | 担当講師 | 内 容 |
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全 3 コマ (1コマ45分程度) |
片桐 祥雅(東京大学 上席研究員) 川原 靖弘(放送大学 准教授) |
第1回 機器による計測・評価 |
片桐 祥雅(東京大学 上席研究員) 川原 靖弘(放送大学 准教授) |
第2回 人間による計測・評価 | |
片桐 祥雅(東京大学 上席研究員) 川原 靖弘(放送大学 准教授) |
第3回 課題と将来の方向性 |
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