第3回 研修会資料の自動生成事例

GPTの進化と今後の展望
山口 高平(神奈川大学 教授)
放送大学では、数理・データサイエンス・AI講座で「言語生成 AI の機能と社会への応用」を公開しています。
このニュースレターでは、山口先生の講義収録後のGPTの最新情報を随時みなさまへ提供することにしました。購読者がお持ちの生成AIに関する情報をupdateするためにぜひこのニュースレターを活用してください。
山口先生は、放送大学 数理・データサイエンス・AI講座で「AIプロデューサ〜人とAIの連携〜「言語生成 AI の機能と社会への応用」を担当しています。また、放送大学の総合科目「AIシステムと人・社会との関係('20)」の主任講師です。
※この記事は神奈川大学の協力を得て作成しています
本記事では、AI技術の最前線に立つ専門家である山口高平氏へのインタビューをもとに、2024年後半から機能拡充が続いているGPT-4oを中心に解説し、2025年前半までに公開予定のGPT-4.5およびGPT-5の最新動向についても言及します。特に、生成AIの進化がビジネスや日常生活にどのような影響を与えるのか、また倫理的な課題やリスクを中心に解説していきます。
今回はGPT-4oの応用事例として、「研修会資料」を自動生成する実験について山口先生に説明いただきます。
第3回 研修会資料の自動作成事例とGPT-5への期待
今回は、高速道路点検作業を対象にして、新入社員向けの研修会資料を自動作成する実験について述べます。
研修会資料の特徴は、図1に示すように、文字だけの資料ではなく、GPT-4oにより生成された点検作業の様子を示すイラスト画像が含まれていることです。30ページ程度の研修会資料が数分程度で生成できました。
今回の実験では、GPT-4oが読み込んだ事前テキストに加えてく、高速道路会社や国交省から提供されているテキストを新たに読み込ませたため、問題に特化したイラスト画像を含んだ資料が作成可能になったと言えます。
社会インフラ企業等では、紙媒体で管理されている古い文書の電子化に苦労しているケースが見受けられますが、今後、GPT-4o以降のマルチモーダルAIを利用して、イラスト画像を含んだ、初学者にも分かりやすい研修会資料が多く作成されていくことが期待されます。

図1 高速道路トンネル点検作業
GPT-4.5 の登場からGPT-5への期待についても少し述べたいと思います。
2025年3月3日、ChatGPTの一般ユーザに対して、GPT-4oの後継モデルであるGPT-4.5が公開され、OpenAIのWebサイトでは、図2に示すような性能比較実験結果が公開され、GPT-4.5はGPT-4oと比べて、以下のような特色があるとされています。(1)知識ベースが拡大され、回答精度が2割程度向上し、ハルシネーション発生率が4割程度減少しました。(2)ユーザの意図やニュアンスをより深く理解し、自然で温かみのある会話が可能になりました。 (3)プログラミングコード生成能力が向上しました。
さらに、GPT-4.5の後継モデルであるGPT-5は、2025年7月末頃までに公開予定とされ、推論能力と動画を含むマルチモーダル処理能力がさらに改善されると期待されています。

次回のニュースレターは未定です